裏丸で線まで下げたら、平鑿で一削りして仕上げます。
表裏両面の線に対して太鼓に膨らんだり、逆に削り過ぎて凹んでいると、完成して欄間に上がったときに目立つもので、鑿を切らせて一気に削るようにします。
この突き鑿は鍛冶屋さんに注文して作ってもらったもので幅が一寸八分あります。平鑿は平面を削るときに角が立たないよう僅かに甲丸に研いであり、狭いところは小道具や小刀を使って仕上げます。
彫刻の場合は大工さんのようにホゾを突いたりすることが少ないので甲丸にすることが多いのです。