木製冷蔵庫、氷室のための彫刻

やっと二組の彫刻が出来ました。これを冷蔵庫と合わせて完成します。

 

「波頭」

「モイ」

かつてハワイでは王族しか口にすることが出来なかったという魚。ハワイの言葉で『モイ』と言われています。

独特でなかなか攻めた面構えをしており、エラの下の方にヒゲのような触手があります。

 

「ヤシ」

少し芭蕉風ではありますが下の図の続きとしてあります。

「華屋与兵衛」

文政初年頃(1818年頃)、現代のようなにぎり鮨を考案、大成したとされる人物。

この与兵衛さんが自ら海へ出てモイを釣り上げるというようなテーマとなっています。

 

はじめ、この木製冷蔵庫のための彫刻の図は、「桜」、「波」、「富士山」など日本を連想させるテーマだったのですが施主である中澤氏と話をするうちに自然と決まっていったものです。

やはり物語があり、どういう意味でこうなっているのかと説明できる方が面白い。

かつて「押し寿し」から「にぎり鮨」へと新しいことへ踏み出していった様が、日本を出て新天地ハワイに挑戦する中澤氏と重なるような気がします。

 

 

尚、これから冷蔵庫に取り付けて納品される予定で

今年2016年6月にオープンするリッツカールトンレジデンス・ワイキキビーチの中の「すし匠」さんで見られます。