海老虹梁の彫刻の仕上がり
これはあまり反りがない梁ですが、見た目から海老虹梁と言われているのでしょう。
向拝と(本堂)、神社で言えば(拝殿)を繋ぐ『繋ぎ虹梁』で階段あたりから見上げると両側にあります。
神社仏閣を巡ると、中には本当に海老のように湾曲したものがあり細密な彫刻が施されていることもあります。途方も無い手間の仕事です。
一本の木から彫り出して造るため、反りがあればあるほど幅の広い材を必要とし、元々の原木の反りをそのまま生かして造られたものもあります。強度の面から考えても原木の反りが生かせれば最高で、それがもともと本道かもしれません。
この虹梁一つとっても、中々こういった部分が見られることは少ないと思いますが、手を抜かない、良い仕事を残すというような先人の意識の高さ、気概にには本当に頭が下がります。