各パーツの彫り上がったところ。
額本体と彫る前の各パーツの重量を計ってみたところ、合わせて50kg弱あったため、それに耐えられるだけの金具を作ることに。
よくある形の受け金具でも良かったのですが、今回は額底面に”ポスト”口のような受けの受けを取り付け、落とし込む形にします。
地元の金属加工会社のジョウジ社長に相談し、曲げ加工や合わせでも検討しましたが、最終的にステンレスブロックからの無垢抜きで依頼しました。
パーツの仮留め
また、雷を表現した金物は金工作家さんに依頼。
銅板から切り抜かれた”雷”を一度現物と合わせて調整と位置決めを行う。
重なった部分の削り出しと余分な部分のカット、研磨作業の後に箔押し仕上げ。
要所に小さな鋲を打ち留め、パーツ自体も干渉しないように裏を削って調整
地板と框には摺漆、社名に箔押しをしてもらいました。
このケヤキの地板は木目が面白く、一目見て伊藤さんの字に合うなと思ったもの。これも縁のもので、良いものが見つかったと思います。
そしてパーツに木地彩色をしていく。
逆でも良いかと思いましたが、高いところを薄く、キワをグラデーションに。
こちらは鳴雷神社の近くにある八坂神社の神額
タケノコ杢の板に字を写して彫り込みます。
周りの彫刻をするため仮組みが済んでから一度バラした状態で受け取ります。
箔押しも縁が無い方が良いので、彩色師、指物師、彫刻と行ったり来たり。
ピンクが見えるのはマスキングですが、意外と使える色かもしれない。
これも経年変化で欅の色が変化していくのを想像すると良いような感じがする。
これで完成です。