2013年
10月
22日
火
秋に因んだものでカラスウリ、アケビなどと考えた末、瓢箪にコマドリの図にしました。
額に収まったときにスマートに見えるように枠自体をかなり細くしました。細い分強度が無いので慎重に進めます。
2015年
3月
20日
金
裏側には壁に掛けられるよう細工をします。結構重さがあるので太めのコーチスクリューを少し加工して二か所で落とし込むようにします。
鍵穴状の部分から末広がりに切り込まなければならないためケヤキでやるのは大変です。
←位置を確認したら実際の彫り(一段下げる船底彫りという彫り方)
筆のかすれ具合等なるべく再現出来るように原本を貼ってそのまま彫ります。
2016年
3月
09日
水
鮨屋さんの木製冷蔵庫のための彫刻です。これはおそらく初めての試みでしょう。大将が発案されたそうです。
「壁掛けの額」式に板に彫刻し、冷蔵庫の上下の扉に嵌め込むもの。二台あり、それぞれ関連する図柄としてあります。
材は檜で今回分けていただいたものですが、地元秩父から出た実生のものだそうです。
木曽のものよりも若干赤味がある感じで目も細かく良い木です。驚きました。
2016年
3月
18日
金
糸鋸を掛けた後、彫りに入って行きます。
こういったものはその板の厚みの中で立体感を出すため、一削りで大きく印象が変わって良くなることもあれば、その逆もあります。慎重に進めなければなりません。
一番高いところと低いところの差、または図の遠近法により感じを出します。
2016年
3月
30日
水
下削り、刻み、仕上げと段階に分けて地道に進めるよりありません。
どのくらい離れた位置から見られるのかということを考えますが、近づいた時にいわゆる削り残し、取り残しがあるのはスッキリしません。
「意図的に残している」「勢いがある」というのではない時、根底は丁寧な仕事をしたいと常に考えています。
2016年
4月
13日
水
今回全て海に関係する図柄で、二組それぞれ水の表現を考える必要がありました。
「水面」、「海中」、「海中」と組になる「波」と幾つかあります。ああそうなの?と言われるかもしれませんが、自分なりに気にしたところです。
2016年
4月
18日
月
最終的にピシッと枠の線を出すために傷つけないよう気にしながら進めます。
混んだ図のところ、波を彫っている時ここに枠が無ければ、、、などと何度か思いましたがそうもいきませんね。
2016年
4月
26日
火
やっと二組の彫刻が出来ました。これを冷蔵庫と合わせて完成します。
「波頭」
「モイ」
かつてハワイでは王族しか口にすることが出来なかったという魚。ハワイの言葉で『モイ』と言われています。
独特でなかなか攻めた面構えをしており、エラの下の方にヒゲのような触手があります。
2016年
11月
30日
水
南国の花、プルメリアの壁掛け額を彫って行きます。
糸鋸で抜いてから二ヶ月弱置いたので、だいぶ水分も抜けて来たでしょう。
縁に掛かったようにするので最終的には縁は全体に三分程下げることになります。
ただ、縁に葉が掛かっている分、深く彫りたい部分も下げられないところが出てきます。
彫り上がりを考えながら図を描いても、実際に彫ってみると変えた方が良いところが出てくるものです。臨機応変に、より良くなるように彫って行きます。
2016年
12月
20日
火
まずは荒落し。下げるところは下げて行きます。
すっかり木の葉は落ち、ストーブが必要な時期に南国の花を彫るのはなんとも、、、笑
今回のこれとはニュアンスが違いますが、
漫画家の秋本治さんは出版される何週間も前に話を描くため、寒い中 かんかん照りの夏の暑い日の話を描くことがあると書いてありました。調子が狂うというか変な感じでしょうねぇ。
2016年
12月
21日
水
プルメリアの花は、半球状にまとまって咲いているので中心を高くして丸みを見せるようにしますが、葉自体は中心に向かって下がっているので逆のことをします。
2016年
12月
28日
水
小彫りをして全体的に形が出て来たら、次に見込みを取って行きます。
余分な肉を落として軽くして行く。これにより重なりの部分にも奥行きが出て来ます。見込みを取ることにより、これより下げられなくなるので形が出来てからの工程。一番最後に仕上げるために少し余裕を持たせておきます。
2016年
12月
30日
金
プルメリアの荒彫りが終わったところです。
このまま仕上げて額に入る形なので、全体像がわかると思います。
この「プルメリア」ともう一枚の「モンステラにパイナップル」で組になります。
これからまた彫って行きます。
モンステラとパイナップル、この二つの題材をどうしようかと考えて、元気でリズムのあるようなイメージで描きました。
2017年
1月
10日
火
順番に彫って行きます。モンステラはプルメリアと比べて葉は大きいですが、こちらの方が線が細く短冊ごとに表情と動きがあるので難しいようです。
2017年
1月
17日
火
裏へ回って彫って行きます。
表側で縁の上に葉が掛かっていると裏から大きく取りますが、強度のことも考えてある程度にしておきます。
重量のことを考えなくて良いのであれば表から見て軽く見えれば良いのです。
2017年
1月
19日
木
これで荒彫りが終わりました。
楠で一寸七分の厚さなので乾燥するにつれ、やはり少しひよって来ました。片側を押さえつけると対角線の角が二分ほど浮くようです。
ここから額に入れるため縁を一回り落とし、最後にもう少し裏側から軽くするので力のかかり方が変わり、まだわずかに動くかもしれません。